surgical information
耳介軟骨移植とは、ご自身の耳の裏から軟骨を採取し、鼻先に移植することで、鼻先を高くスッキリ整えたり、鼻先の向きや見え方を調整する施術で鼻尖形成の手術と一緒に行う手術です。
具体的には鼻尖形成を行った鼻先に耳介軟骨を移植することで、高さを出します。
ただ、鼻翼軟骨の強度が弱い方がアジア人では多いため、鼻柱部分の鼻翼軟骨を耳介軟骨を用いて補強することで、後戻りを予防します。
※鼻尖形成と必ず同時に行うべきか
耳介軟骨をそのまま移植のみした場合、最初は高さは出ますが、皮膚などの外からの圧力に脆弱な鼻翼軟骨が負けることで変形し、結局は高さが出ないということがよくあります。
ですので、鼻尖形成を用いて鼻翼軟骨を抱き合わせることで補強し、更に耳介軟骨を抱き合わせた棒状の軟骨(ストラット法)で鼻翼軟骨の支柱の部分に梁のように補強し強固にします。その上で鼻先に耳介軟骨を移植し、(オンレイ法)術後の後戻りを防ぎます。
局所麻酔をし、傷が目立たず耳の変形が起きづらい耳甲介か耳珠から軟骨を3cmほど切開して一部を採取します。
●耳珠
こちらは耳の穴の入り口の近くの部分になります。
局所麻酔をして1.5cm程切開し、使用する量の軟骨を採取します。
耳甲介よりも採取できる量は少ないですが、耳珠からの採取量で十分なケースがほとんどです。
切開した部分は糸で縫合し、一週間後に抜糸をします。
メリットとしては短時間での採取ができ、切開した部分にガーゼやテーピングを当てる必要がないです。
●耳甲介
こちらは耳の裏の目立たない部分になります。
局所麻酔をし、3cm程切開し、使用する量の軟骨を採取します。
耳珠よりも多くの量の軟骨を採取することが可能ですが、耳の形により採取できる量は個人差があります。
切開した部分は糸で縫合し、一週間後に抜糸をします。抜糸するまでの間はガーゼで圧迫固定をします。
メリットとしては耳珠よりも多い軟骨の量を取れることです。
●前方に移植する場合
鼻先が潰れているのを直したい方に向いています。また、鼻先の高さが欲しい方におすすめです。
●斜め下方向に移植する場合
鼻先が上に向いているのを直したい方におすすめです。
前から見ると鼻の穴が見えてしまう方にも向いています。
また、鼻の穴が目立つ方は鼻柱(鼻の穴の間の部分)を下方に延長すると見えにくくなります。
形状、バランスを確認した後、切開部分を縫合します。
※鼻中隔延長との違い
鼻尖形成+耳介軟骨移植では、ストラット法で鼻翼軟骨の補強を行い、後戻りを予防します。ただ、鼻先の高さを2、3ミリ以上出したい場合や、鼻翼軟骨の強度がそれでも弱い方(鼻が柔らかい方)は、それでは不十分で、鼻翼軟骨の奥にある鼻中隔を延長(鼻中隔延長)し支柱とすることで強度をさらに高くする必要が多いです。
一概に鼻中隔延長といっても方法や用いる材料はさまざまで、詳細は鼻中隔延長のページを参考にされてください。
鼻先を固定するためにテープとギブスが付きます。
ギブスが取れるまでは顔を水で濡らさないようにしてください。
就寝時は必ず仰向けで寝てください。
1ヶ月ほどは鼻をかまないでください。
鼻から鼻水混じりの血が出る可能性がありますが、経過に問題はないので、優しく抑えてください。
入眠時は枕を高くして寝て頂くと腫れの軽減になります。また日中もなるべく頭を上げている方が腫れがひきやすいです。
飲酒は一週間程お控えください。
治っていく過程で傷口に痒みが生じますが掻かないように気を付けてください。
痛みや熱感が強い場合はギブスを濡らさないように、アイスノンなどで冷やしてください。
痛みがあれば痛み止めを内服するようにしてください。
シャワーは浴びられますが、洗髪は耳の抜糸後、湯船に浸かっての入浴は一週間は避けてください。
シャワーの際、鼻のギブスを濡らさないように気を付けてください。(シャンプーハットなどを用意しておくのをおすすめいたします)
長時間の眼鏡の使用は避けてください。
うつぶせ寝、鼻を押さえることは一ヶ月は避けてください。
耳のタイオーバー除去のためご来院していただきます。
洗髪が可能になりますが、水洗いの洗髪をおすすめいたします。
鼻のギブスと耳の抜糸のためご来院していただきます。
翌日より石鹸を用いた洗顔、入浴が可能になりますが。
創部を含むお顔全体のメイクは翌々日からとなります。
軽い運動は可能です。
腫れや痛みが徐々に落ち着いてきます。
手術の腫れも無くなり、自然になってきます。
ほぼ完成です。
【時間】午前 9:30~12:30 午後 14:30~18:00
【休診日】土曜午後(不定期)・木・日・祝日