surgical information
鼻中隔とは、鼻の穴を左右に分けている仕切りの部分の軟骨のことを言います。
鼻中隔軟骨は鼻先を指で押すと、奥の方に指先で感じる仕切りのようなもののことです。
アジア人は鼻先が低く、鼻中隔軟骨が小さくて奥の方にある方が多いです。
小鼻の形を作っている鼻翼軟骨は鼻中隔軟骨に乗っかるように存在しているため、鼻中隔軟骨が小さいアジア人は鼻先が低い方が多いのです。
鼻中隔延長はこの奥の鼻中隔軟骨と他の軟骨等を使って伸ばし、鼻翼軟骨の位置を前にずらし上げ、鼻先の高さを出す施術です。
鼻先の骨をぐっと押すように触ると、少し奥に鼻中隔軟骨という軟骨があります。
構造で言いますと、鼻先の骨は三脚のような形になっていて、その三脚の骨を耳介軟骨移植等で補強しても、高さを出すのに限界があり、潰れてしまう可能性があります。
しかし、鼻中隔延長ではその鼻の奥の方にある鼻中隔軟骨という固い軟骨に、自身の体から採取した軟骨を移植し、下から支えるように延長させます。
第四の足として積み増ししてあげることで、三脚を四脚にし、ぐらつかない頑丈な土台を作ることが出来るので、安定して鼻先の高さを出せるのです。
鼻中隔軟骨を配置する位置によって鼻先を下に伸ばしたり、アップノーズにしたり、鼻先を高くしたり調整が可能です。
鼻中隔軟骨 | |
大きさ | 小さい・個人差が多い |
強度 | 中間(個人差あり) |
注意点 | 採取後、残った鼻中隔軟骨が弱くなり、後戻りの原因になることがある。
取れる量に個人差が多く、量が取れない方の場合、高さが出せない。 鼻の骨折など怪我をしたことがある人だと、鼻中隔軟骨が折れていて使えないことがある。 |
耳介軟骨 | |
大きさ | 中間・3㎝×1.5㎝ |
強度 | 比較的柔らかい |
注意点 | 歪み・たわみがあるため加工が必要で、軟骨の柔らかい人だと強度が弱く、後戻りあるいは曲がりの原因になるので、3ミリ以上安定して高くしたい場合は、適応外になることが多い。 |
肋軟骨 | |
大きさ | 2㎝×5㎝ |
強度 | 強い |
注意点 | 全身麻酔が必要。胸に1.5〜2センチ程度の傷が付く。
加工を工夫しないと曲がってしまうことがあるが、たくさん採取でき、強度が強いため、鼻先をしっかり高くしたい方は第一選択となる。 曲がらないように加工するには医師の技術が必要となる。 |
全身麻酔で行います。
まず、鼻翼軟骨の間で鼻中隔軟骨を露出し、鼻尖形成を行います。
※当院では鼻中隔延長手術を行う場合、鼻尖形成の追加料金はいただきません。
鼻翼軟骨の間に採取した軟骨を移植し、鼻中隔を延長します。
延長したい方向に鼻中隔軟骨を縫い付け、延長した軟骨が曲がらないように、軟骨で延長した鼻中隔を支えます。
この時に無理して鼻先を前に出すと、皮膚が薄くなってしまったり、鼻先が曲がりやすくなってしまうこともありますので、無理をして前に出しすぎないことが大切です。
延長した鼻中隔に大鼻翼軟骨を縫い、形を整えます。
※鼻中隔延長での注意点
鼻中隔延長では元々あった鼻中隔に軟骨移植で鼻中隔軟骨と鼻翼軟骨を連結させ、鼻尖を固定するので鼻先が硬くなり、動きが制限されます。 それにより、鼻先の上下の動きも制限され、指で鼻先を押す、いわゆる豚鼻が出来なくなります。
鼻先を固定するためにギブスが付きます。
ギブスが取れるまでは顔を水で濡らさないようにしてください。
就寝時は必ず仰向けで寝てください。
1ヶ月ほどは鼻をかまないでください。
入眠時は枕を高くして寝て頂くと腫れの軽減になります。
また日中もなるべく頭を上げている方が腫れがひきやすいです。
必ず仰向けで寝るようにしてください。
飲酒は一週間程お控えください。
治っていく過程で傷口に痒みが生じますが掻かないように気を付けてください。
痛みや熱感が強い場合はギブスを濡らさないように、アイスノンなどで冷やしてください。
痛みがあれば痛み止めを内服するようにしてください。
シャワーは浴びられますが入浴は一週間ほどは避けてください。
シャワーの際、耳のガーゼと鼻のギブスを濡らさないように気を付けてください。
長時間の眼鏡の使用は避けてください。
うつぶせ寝、鼻を押さえることは一ヶ月は避けてください。
耳のタイオーバー除去のためご来院していただきます。
洗髪が可能になりますが、水洗いの洗髪をおすすめ致します。
ギブス交換と抜糸のためご来院していただきます。
翌日より石鹸を用いた洗顔、入浴が可能になりますが。
創部を含むお顔全体のメイクは翌々日からとなります。
鼻柱の傷は表から見えてしまいます。
上を向かない限りはあまり目立つことはありませんが、傷がある時期はファンデーションなどでカバーすることをおすすめいたします。
軽い運動は可能です。
腫れや痛みが徐々に落ち着いてきます。
夜間のギブスが必要無くなります。
手術の腫れや傷の赤みも消えていき、自然になってきます。
ほぼ完成です。
【時間】午前 9:30~12:30 午後 14:30~18:00
【休診日】土曜午後(不定期)・木・日・祝日