surgical information
人中短縮術とは鼻の下から上唇までの距離を縮める手術です。
人中とは鼻と上唇の間のエリアのことを言います。
人中が長いと顔が間延びして見え、老けた印象に見えやすいです。
生まれつき長い方もいらっしゃいますが、40代頃から口輪筋のたるみなどで上唇が薄くなり、人中が長くなると言われています。
人中短縮術を行うことで、鼻と唇の間の距離が短くなり、横から見たときに人中〜唇のラインがいわゆるCカールになりやすくなります。
上唇が引き上げられてめくり上がり、上唇を上向きにふっくらとした印象に見せることも出来るので、顔全体のバランスが整い、若々しい印象となります。
人中短縮術は「リップリフト」「上口唇短縮」とも呼ばれています。
人中の長さは15mmが平均、17mm以上で長い印象になります。一般的には 15mm以上あると手術対象と言われています。
手術適応となりやすい人 | 手術適応なりにくい人 |
人中が長い人 | 人中が12mm以下の人 |
唇が薄い人 | ガミースマイルや前歯がよく見えてしまう人(より前歯が見えてしまう) |
前歯が見えにくい人 | 口元が出ている人(ボリュームが出て口元で更に出た印象になる) |
口角が上がっている人 | 鼻の形を変えたくない人(鼻先が下がって丸くなる) |
患者様ひとりひとりのお顔の他のパーツや輪郭との総合的なバランスを見ることが最も重要になります。
いずれにしろ、鼻の下を切開する手術ですので、適応を明確に見極める必要があります。
鼻の穴の下の皮膚を鼻の下の形に切開します。
皮下を広く剥離して、皮膚の可動性を良くします。
鼻の穴の下の皮膚を鼻の下の形、シワの状態に合わせて切除します。
平均4~5mm程度、皮下を広く剥離することで唇の形が調整しやすくなります。
口輪筋を多くの場合は切除し、唇のボリュームやCカールを調整します。
口輪筋やその他の口周りの筋肉をあるべき位置に再配置し、縫合固定します。
その後、真皮と表皮を縫合し、全部で3層の縫合を行います。
鼻腔底隆起とは鼻の穴の土手と呼ばれている部分のことで、ある人とない人がいます。
鼻孔底隆起(小鼻の土手部分)があるかないかによって切開するデザインは少し変わります。
鼻腔底隆起は基本的に残す方が自然な仕上がりになりやすいです。
個人差はありますが、人中短縮術で鼻の形が変わることがあります。
具体的には鼻柱基部が少し下がったり、鼻先が丸くなったり、高さが減ったりすることがあります。
切開の長さは大体4~5mmの切開になります。
切除量を大きくしすぎると口が閉じづらくなったり富士山型の唇になり、口角が下がって見えるため、美しく見えません。
鼻下~上唇にヒアルロン酸を注入することで、実際には長さは変わらないのですが、唇にボリュームが出て上唇が上向きになることで人中を短く見せる効果があります。
切開や手術に抵抗がある方はヒアルロン酸注入もご検討ください。
また、口をつむるくせがあり、人中を伸ばしてしまう癖がある方は人中短縮ボトックスを打つことで、唇の緊張が解け、平常時の唇の上の長さを短く見せる効果があります。
効きやすい方とそうでない方といるので詳しくはカウンセリング診察をご利用ください。
人中短縮ボトックスは麺を啜る動作やストローを吸いづらくなることがあるのでご注意ください。
唇の条件が整っていれば、皮膚を切らずに裏側から筋肉を切除し、持ち上げることで人中短縮を行うことが可能な方がいます。
剥離の操作が複雑で、時間がかかる術式ですが、どうしても皮膚側に傷を作りたくない方にオススメです。
詳細はカウンセリングでお問合せください。
鼻の下に糸が付きます。
腫れ、むくみにより人中部分がもこっとした印象になったり、一時的に小鼻が広がって見える場合がありますが、1ヶ月程度で元に戻ります。
傷口が痛む場合は痛み止めを服用してください。
抜糸まで1日2回、血の塊を取るように傷口を優しく洗ってください。
外用薬は抜糸まで朝晩1日2回塗るようにしましょう。
唇やその周辺が腫れることがあります。
3日目がピークで1週間程度で改善していきます。
シャワーは当日から可能ですが、創部が濡れないようにしてください。
2、3ヶ月程度、笑う時にツッパリ感を感じることが多いです。
傷の安静のため、ストローの使用は3ヶ月ほど控えリコとをおすすめします。
入眠時は枕を高くして寝て頂くと腫れの軽減になります。また日中もなるべく頭を上げている方が腫れがひきやすいです。
飲酒は一週間程お控えください。
治っていく過程で傷口に痒みが生じますが、掻かないように気を付けてください。
術後1ヶ月は鼻をかまないようにしてください。
鼻下や口周りがしびれたり、違和感が出る場合がありますが時間とともに吸収されます。
うつ伏せで寝ないようにしてください。
抜糸のため、ご来院していただきます。
お顔全体の洗顔が可能になります。
表情を変える際に突っ張り感や違和感が感じられますが、時間と共に良くなります。
創部を含むお顔全体のメイクは翌日からとなります。
軽い運動が可能になります。
腫れや痛みが徐々に落ち着いてきます。
湯船に浸かっての入浴が可能になります。
手術の腫れは無くなります。
口元のもこつき、小鼻の広がりが改善されてきます。
赤みや硬さはまだ目立ちます。赤みに関しては手術直後よりも目立ってしまう場合がありますが、3〜6ヶ月ほどで良くなっていきます。
形としては完成です。
傷口の赤みも引いてきます。
お化粧でカバーできる程度です。
まだ傷口が気になる方も1~2年かけてもっときれいになっていきます。
傷口の硬さや赤みが気になる方は追加の治療も出来ますのでお申し付けください。
【時間】午前 9:30~12:30 午後 14:30~18:00
【休診日】土曜午後(不定期)・木・日・祝日